2025年01月18日(土)
循環器内科
最新の心房細動に対するカテーテルアブレーション、パルスフィールドアブレーションを導入・開始しました
心房細動に対するカテーテルアブレーションは心房細動に対する非薬物療法として確立しており、高周波カテーテルアブレーションに加え2016年よりクライオバルーンアブレーションを導入、当院でも安定した治療実績をおさめております。
さらに近年パルスフィールドアブレーション(PFA)が開発され、有効性・安全性が欧米で、また本邦でも証明され、昨年末より日本でも認可され当院でも本年より導入致しました。
PFAは、高電圧の電場(パルスフィールド)を用いて心房細動に関与する心筋組織に非可逆的な電気穿孔を誘導し細胞死を引き起します。高周波カテーテルアブレーションやクライオバルーンアブレーションは、焼灼や冷凍凝固といった熱エネルギーを用いて心房細動のアブレーションの基本である肺静脈電気的隔離やその他ブレーションを行っておりましたが、PFAは熱エネルギーを介さずこれを行います。またPFAの特徴は心筋に対する高い組織選択性であり、食道や心臓周囲の神経など心臓外への影響が極めて少ないことです。
これまで当科で注力してきたクライオバルーンアブレーションも心房細動に対して依然優れた治療法であることは変わりありませんが、新たにPFAという治療法の選択肢が増え、今後も患者様に最適な心房細動の非薬物療法を行ってまいりますので、どうかよろしくお願い申し上げます。