がん治療センター
がん治療センターは、2008年5月に設置された中央診療部門です。主に以下の役割を担っています。
薬物療法センター
日常生活を送りながら治療が継続できるようお手伝いします
薬物療法センターでは、外来患者さんを対象に抗がん剤の点滴や注射を行っています。また、関節リウマチ、炎症性腸疾患、乾癬などの外来患者さんを対象とした生物学的製剤の点滴も行っています。
専任の医師・看護師・薬剤師が常駐し、安全に治療を受けていただけるよう努めております。がん化学療法看護認定看護師をはじめとする専任の看護師が、治療の副作用や心身のつらい症状を伺い主治医と連携して少しでも治療中の苦痛が和らぐよう援助させていただいております。
リクライニングチェア16台、ベッド1台を備え、ベッドサイドにはテレビをご用意して長い時間の点滴も快適に過ごしていただけるよう環境を整備しています。
近年注目されている免疫チェックポイント阻害剤の多様な副作用に対応する「irAE外来(免疫関連有害事象 immune-related adverse event:irAE)」を、専門外来として設置しています。
なお、薬物センターでの治療や専門外来は、主治医の指示による予約制となります。
治療当日の流れ
設備紹介
出入口
リクライニングシート
実績
がんの遺伝子センター
がんは細胞内の遺伝子に変異が起こることで発症します。患者さん一人ごとにがんの遺伝子変異やがんの成り立ちは異なると言われており、近年の治療薬や検査技術の進歩により、がん細胞の遺伝子変異に応じた「がんの個別化医療」が普及しつつあります。
また、一度にたくさんの遺伝子を調べる「がん遺伝子パネル検査」が一部の患者さんを対象に保険適用となり、当院も2020年1月に「がんゲノム医療連携病院」の指定を受けた病院として、検査が実施できるようになりました。詳しくは、がんゲノム医療連携病院のご紹介をご覧ください。
さらに、がん患者さんの中には、「がんになりやすい遺伝子」を生まれながらにお持ちの方もいらっしゃいます。深いかかわりのある「がん」と「遺伝子」について、確実に丁寧な医療を提供するためにがんの遺伝子センターを開設しました。
がんの遺伝子外来(予約制)
がんの遺伝子外来では、主治医と連携しながらがん遺伝子パネル検査の意義や検査結果による治療選択の可能性についての助言、その選択をお決めになるまでのお手伝いをさせていただきます。
また、遺伝性のがんを疑われた患者さんやご家族に対し主治医と連携をしながら正しい知識と最新の情報を提供、特徴的な多発がんや重複がんの予防、早期発見・早期治療にまつわる問題を整理・理解し、今後の生活に納得のいく方向で向き合えるようがんを専門とした医師、看護師、臨床心理士を中心としたサポート体制を整えています。
がんの遺伝子外来を希望される場合は、主治医へご相談ください。ご予約をお取りいたします。
緩和ケアセンター
痛みやつらさをひとりで我慢していませんか
緩和ケアとは、痛み・吐き気・だるさなどの症状(身体的な痛み)、気持ちの落ち込みや不安(心理的な痛み)、お仕事やご家族の心配(社会的な痛み)などを和らげるためのケアです。
診断初期から治療と並行して緩和ケアを受けることで治療中に経験する様々な「痛み」や「つらさ」が緩和され、治療に取り組む力を高めることができます。治療の時期に関わらず、患者さんはもちろんご家族の不安や心配などを和らげ、自分らしい生活をおくることができるよう専門の医療スタッフ(緩和ケアチーム)がお手伝いいたします。
緩和ケアチームとは
医師・薬剤師・看護師・栄養士・リハビリテーション職・社会福祉士(ソーシャルワーカー)・心理士など専門の医療スタッフがチームとなって患者さんやご家族のご相談を伺い、サポートを行います。患者さんとご家族の意思を尊重して身体的・心理的・社会的な痛みを緩和し、今この時を大切に過ごしていただけるよう支援いたします。

入院中に緩和ケアチームによるサポートを受けたいときは
緩和ケアチームによるサポートを受けたいときは、主治医または病棟看護師へご相談ください。当院の緩和ケアチームは、厚生労働省が定めた要件を満たし、専門性の高いスタッフ(日本緩和医療学会専門医、がん看護専門看護師、緩和ケア認定看護師など)で構成されており、主治医や病棟看護師と緩和ケアチームが協働して、患者さんやご家族のサポートをいたします。
サポート開始後から「緩和ケア診療加算」などが算定対象となります。(緩和ケアは保険診療です) なお、当院は緩和ケア病棟の設備はありません。緩和ケア病棟への入院をご希望の場合は、ご希望に添えるようご本人やご家族と相談の上、他の医療機関をご紹介することがあります。
外来で緩和ケアチームによるサポートを受けたいときは(緩和ケア外来について)
実績
がん相談支援センター
悩みや不安をひとりで抱えていませんか
がん相談支援センターは、全国の「がん診療連携拠点病院」に設置されているがんに関するご相談の窓口です。
治療や療養生活全般、地域の医療機関情報など当院の患者さんやご家族をはじめ、かかりつけの病院や住まいの地域にかかわらず、どなたでも無料で相談することができます。
がん専門相談員が面談または電話でお伺いいたします。ご相談の内容によっては、専門スタッフと連携いたします。
なお、がん専門相談員は、国が指定した研修を修了し名札に以下のバッジを着用しています。
ご相談の例
相談をしたいときは
面談または電話でお伺いします。
面談での相談を希望される方は、以下の直通電話へご連絡の上、日時を予約してからお越しになることをお勧めします。(即時の対応が難しい場合があります。)
電話での相談を希望される方は、以下の直通電話へご連絡ください。
方法 | 面談 または 電話 |
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利用できる方 | 当院の患者さんやご家族はもちろん、かかりつけの病院や住まいの地域にかかわらず、どなたでも利用できます。 |
直通電話 | 047-382-1341 (順天堂浦安病院 がん相談支援センター) |
受付時間 | 月~金曜日 9:00~16:30 土曜日 9:00~12:30 |
相談お休み | 病院休診日 日祝日・第2土曜日・年末年始・創立記念日(5月15日) |
費用 | 無料 |
*あなたの担当医に代わって治療について判断するところではありません。
*あなたがお話した内容を、あなたの承諾なく、他へ伝えることはいたしません。
あおべかサロン
がん患者さんやそのご家族を対象に、つどいの場「あおべかサロン」を年6回開催しています。
患者さんの関心度が高いテーマついて、専門スタッフから情報をお伝えするとともに、参加された皆さん同士で気軽にお話しする機会です。
詳細は随時ホームページや院内の掲示などでお知らせいたします。ぜひお気軽にご参加ください。
ピア・サポーターズサロンちば
千葉県がんピア・サポーターが、患者さんやそのご家族のがんについての思いや不安、治療や現在抱えている悩みなどを聴いたり、ピア・サポーター自身の体験をお話ししたりする場です。このサロンは、千葉県地域統括相談支援センターと共催で行っています。
参考:ちばがんなび「ピア・サポーターズサロンちば」(外部サイトへ)
就労と家計の個別相談会
がんと診断されて、多くの方が「会社を辞めなくてはいけないのか」、「病名を伝えないと休暇はもらえないのか」など、仕事についての心配をされます。また、治療がある程度ひと段落した後も、職場復帰や経済的な問題などについて悩む方も少なくありません。
治療をしながら仕事を続けるために必要な情報や、医療や介護に関するお金に関するご相談を、社会保険労務士とファイナンシャルプランナーが二人一組となって個別面談形式でお受けしています。
2023年度個別相談会_ポスター>年間の開催予定はこちら(PDF)をご覧ください。
第1回がん医療と職場の架け橋大賞審査会「C2C(Clinic & Company)部門賞」を受賞
2016年11月23日(水・祝)、BCC(がんと就労研究グループ)主催により、がん治療と就労の両立を支援している企業や医療機関などが審査され、医療機関や職場とは違う中立的な立場の相談員とともに、多業種で患者さんをサポートする独創性の高い試みと評価されました。
がん患者さんやご家族が安心して療養生活を送ることができるよう、今後も継続して取り組んでいきたいと思います。
情報コーナー
がん治療センターの待合室には、がんに関する専門書をご用意しており、貸し出しも行っています。ウィッグや下着などのパンフレットは差し上げることも可能です。
医師から聞いた説明をより深く理解するために、ぜひお役立てください。

セカンドオピニオン外来
他の医療機関に通院または入院されている患者さんを対象に、当院の専門医ががんについての診断内容や治療法などに関して助言を行います。
今後の治療に関し、患者さんが納得して開かれた良い医療を受けられるための参考にしていただくことを目的とする外来(予約制)です。
がん相談支援センターでは、セカンドオピニオンに関するお問い合わせの対応や、申し込まれた方とセカンドオピニオン外来を担当する医師との日程調整を行っています。
なお、がん以外の病気についてセカンドオピニオンを希望される場合は、地域医療連携室へお問い合わせください。
お申し込みになる前に
まずは、主治医(かかりつけ医)の意見(ファーストオピニオン)を十分に聞き、正しく理解することがとても大切です。
がん相談支援センターでは、病気を正しく理解するための情報収集の方法や医師への質問の仕方など主治医と十分な対話をするための工夫をお伝えしています。
参考:がん情報サービス「セカンドオピニオン」(外部サイトへ)
セカンドオピニオン外来の対象となる方
主治医(かかりつけ医)から病名や治療方針の説明を受けた患者さんご本人の来院を原則とします。入院中などの事情により患者さんご本人が来院できない場合は、ご家族も対象とします。
セカンドオピニオン外来の対象とならないもの
当院での検査や治療をご希望の場合は、セカンドオピニオン外来の対象とはなりませんので、一般外来を受診してください。
また、下記の目的でのお申込みはお受けできません。
- 訴訟などを目的とする場合
(医療ミスがあったかどうかを調べる、過去に行われた治療が正しかったかの確認など) - 既に終了した治療に対する診断
- メンタルクリニックに関連すること
相談時間と料金
相談時間は原則30分、料金は22,000円です。
全額自費(消費税込)となります。(健康保険は適用されません)
料金は、セカンドオピニオン外来が終了した後に会計窓口でお支払いいただきます。
お問い合わせやご予約には料金はかかりません。
ご用意いただく書類
相談者 | 用意する書類など |
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ご本人が来院する場合 |
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本人の了承を得た ご家族のみで来院する場合 |
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上記1と4の用紙は、こちらからダウンロードしてください。 ・セカンドオピニオン外来申込書(PDF) ・同意書様式(PDF) なお、印刷が難しい場合は、郵送でお送りすることもできます。 |
申し込み方法
上記の内容をお読みいただきご了承のうえ、お電話にてご連絡をお願いします。必要書類の準備状況をお伺いします。
その後、ご用意いただいた書類を下記送付先へお送りください。
セカンドオピニオン外来の担当医
お送りいただいた書類は、がん治療センター長(医師)が内容を確認し相談の可否とセカンドオピニオン外来を担当する医師を決定いたします。
なお、内容によってはお申し込み後にお断りする場合もございますのでご了承ください。
セカンドオピニオン外来の日時
セカンドオピニオン外来担当医と相談の上、外来日時を決定しご連絡いたします。
ご連絡まで数日かかる場合もございますので、ご了承ください。
その他
申し込みをキャンセルする場合はお早めにご連絡ください。
外来日の変更は、お受けいたしませんのでご了承ください。
相談中の録音・録画はご遠慮願います。
お申し込みの流れ

申込書送付先・お問合せ先
順天堂大学医学部附属浦安病院 がん相談支援センター「セカンドオピニオン外来」
住 所:〒279-0021 千葉県浦安市富岡2丁目1番1号
電 話:047-382-1341(直通)
受付時間:月~金曜日 9時~16時30分 土曜日 9時~12時30分
組織図・スタッフ紹介
組織図
スタッフ紹介
センター長
吉川 征一郎
(准教授)
経歴 | 1995年 3月 順天堂大学医学部卒業 1995年 4月 順天堂大学順天堂医院 外科 研修医 1997年 5月 順天堂大学順天堂医院 第二外科 専攻生 1998年 5月 順天堂大学浦安病院 外科 助手 2007年 4月 順天堂大学浦安病院 外科 助教 2008年 5月 順天堂大学浦安病院 緩和ケアチーム身体症状担当医 2014年 5月 順天堂大学浦安病院 消化器・一般外科 准教授 順天堂大学浦安病院 がん治療センター 副センター長 2017年 8月 順天堂大学浦安病院 消化器・一般外科からがん治療センターへ出向 緩和ケアチーム身体症状担当専従医 2019年 9月 順天堂大学浦安病院 がん治療センター センター長 |
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専門 | 緩和医療、消化器外科、内視鏡外科 |
資格 | 日本外科学会認定医・専門医 日本内視鏡外科学会技術認定医・評議員 日本消化器外科学会専門医・消化器がん外科治療認定医 日本腹部救急医学会腹部救急専門医・腹部救急暫定教育医・評議員 日本臨床外科学会評議員 日本がん治療認定医機構 暫定教育医 日本緩和医療学会専門医 |
スタッフ紹介
職位 | 氏名 | 出身大学・専門分野・その他 | |
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副センター長 (講師) |
難波 由喜子 | 順天堂大学(2006年卒) 呼吸器内科から出向 【専門】呼吸器内科学、臨床腫瘍学 【資格】日本内科学会総合内科専門医、日本呼吸器学会専門医、日本臨床腫瘍学会がん薬物療法専門医 |
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助手 | 上原 優子 | 昭和大学(2006年卒) 麻酔科から出向 【専門】麻酔、ペインクリニック、緩和医療 【資格】日本麻酔科学会専門医、麻酔科標榜医 |
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